喘息の患者さんの旅行
- 2018年11月19日
- ブログ
障害を抱える息子さんの進学が決まり、何年ぶりかに友達と旅行に行くIさん。
Iさんは幼少時に喘息を発症し、今も一カ月に1回は発作に苦しんでいます。
今回友人と訪れるのは「杜の都・仙台」。
宿泊は仙台の奥座敷、秋保温泉です。
仙台から山形へぬける仙山線沿いには秋保温泉、作並温泉と有名な温泉郷が目白押し。
わたしも塩竈で勤務していた時代には研修医仲間とよく訪れました。
秋保の大滝は刑事ドラマのロケシーンにでよくつかわれるスポットですね。
この季節、いわずもがな、紅葉が見頃です。
ところで喘息とはどのような病気でしょうか?
喘息の人の気道(呼吸するときの空気の通り道)には、通常時でも健常人よりも多くの免疫細胞が存在します。そこに何らかのアレルギー源、風邪、運動、気候や気圧の変化といった悪化因子が加わると気道の粘膜が敏感に反応するという特徴をもちます。
想像してみてください!
風邪を引くと鼻水がたくさん出たり鼻の粘膜がむくんで息をしずらくなりますよね?
あれが気道で起こると咳、痰、呼吸困難でヒューヒュー。
最悪の場合、窒息することもある危険な病気なんです!!
治療薬は大きく2種類あります。
一つは普段から気道を広げて、気道の免疫細胞の働きを弱めておくことで発作を予防する「controller」。もう一つは、発作時に短時間で気道を広げる働きのある「reliever」です。
Iさんには2種類のお薬を処方しています。さらにインフルエンザワクチンを摂取していただき、風邪をひかないように体調を整えてもらうように話しています。さらに、弊社の「旅行中の医療相談サービス」のもと、24時間私と連絡がとれる手筈になっています。
今週、杜の都の気温は最低気温5℃と冷え込むようです。
Iさん、お気をつけていってらっしゃい(^^)/!