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新緑の九鬼山トレッキング


アクティブシニアの方々に近年人気の登山ですが、健康に不安がある方にとっては少しハードルが高いと思われるでしょうか。しかし、健康に不安があるといって、すぐに諦める必要はありません。

山という目標を日々のリハビリや体力づくりの糧にすること、山の清々しい空気を吸ってリフレッシュすることは、健康増進のためにとても価値があります。

ゴールデンウイーク始まりの土曜日、山梨県の九鬼山に日帰りトレッキング旅行に出かけました。

旅の主役はKさん76歳。

頸動脈硬化症と糖尿病を患っておられますが、日ごろからジムに通い、軽度の運動や筋トレを続けてこられました。Kさんの基礎体力があれば、九鬼山登山も可能だと判断しました。

登山が趣味でこれまで数々の山に登ってきた私は今回、医師として、と同時に、山仲間としてご一緒させていただきました。

当日は天候に恵まれ、絶好の山歩き日和。
途中、休憩やストレッチを適宜入れ、ストックで荷重分散しながら心臓への負担を軽減し、一歩一歩進んでいきます。

Kさんは、脳への血管の一つである内頸動脈が動脈硬化病変に伴い狭窄しています。

脱水下で脳梗塞が起こりやすいので、予防のため、水分摂取量、発汗・排尿の程度の把握や炭水化物の補給・タイミングに注意しアドバイスを行いました。休憩のタイミング、疲労度合い、心拍数を見ながら移動速度もこちらで調節します。

山を歩く場合、特に足元の装備は重要です。
Kさんは、この日のために登山靴を購入し、その真新しい靴を履きならすべく近所を歩いてくださっていました。
山歩きという目標に向かってしっかり準備をされており、こちらも嬉しくなります。

そのかいあって、標高970mの九鬼山、積算標高差では上り1,067m下り1,063mを無事踏破されました!

後日、Kさんからお礼のメッセージをいただきました。
文面には登頂を果たした達成感があふれ、山頂から眺めた富士山を「本当に大きくて真っ白で、かつて見たどの富士より美しく」と書いておられました。

学生時代に白馬の雪渓で悪天候のため引き返し、それ以来登山の夢を抱いてこられたKさん。今回の決意と、実際に夢を成し遂げた行動力には本当に頭が下がります。

Kさんの登山靴に、これから何度も活躍の機会がありますように!

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